奥が深い「でんぷん」のお話

奥が深い「でんぷん」のお話

料理で使うでんぷんと言うと、「片栗粉」をイメージする方も多いのではないでしょうか?実はでんぷんにはたくさんの種類があり、それぞれ原料や特性が異なります。 今回は、奥が深い「でんぷん」についてのお話です。


【でんぷんって何?】


でんぷんとは、植物の光合成によって作られる炭水化物(多糖類)のことです。

炭水化物は、たんぱく質・脂質と並ぶ三大栄養素の1つで、脳のエネルギー源でもあるぶどう糖がたくさん集まってできています。







【でんぷんの種類をご紹介!】


でんぷんは多くの植物に存在することから種類も多いのですが、今回は代表的なものを4つご紹介します。



●ばれいしょでんぷん(原料:じゃが芋)

一般的に「片栗粉」と呼ばれています。

元々はカタクリという植物から作られていましたが、カタクリの減少に伴い、じゃが芋で作られるようになりました。

透明な仕上がりになるので主にとろみづけに使うほか、打ち粉やつなぎとしても使われます。



●コーンスターチ(原料:とうもろこし)

とろみづけなどにも使えますが片栗粉とは異なり、透明感のない仕上がりになります。

冷えても粘度が持続するため、クリームやソースなどの冷たいお菓子に使うのがおすすめです。また、クッキーやチーズケーキなどの焼き菓子に使うと、軽い食感に仕上がります。



●くず粉(原料:くずの根)

くずを100%使用したくず粉は「本くず」と呼ばれ、非常に高価です。一般的に売られているものは、さつま芋などの他のでんぷんが含まれています。

和菓子で使われる事が多く、その名のついた「くず餅」や「くず切り」を作る際に使用します。



●タピオカでんぷん(原料:キャッサバの根)

ドリンクやデザートでおなじみのタピオカパールは、タピオカでんぷんから作られています。モチモチとした食感が楽しめるので、ドーナツやポンデケージョなどの生地に使われます。



モチモチのパンやトロッとしたカスタード、プリっとした弾力のある水産練り製品など、身のまわりにはでんぷんの特性を生かした食品が沢山あります。



皆さんも、料理に合うでんぷんを選んで活用してみてくださいね。



Text by ろい/食育インストラクター

 

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