使い方いろいろ。知っておきたい「重曹」の活用法

使い方いろいろ。知っておきたい「重曹」の活用法

生地を膨らませる効果があることから、お菓子作りでよく登場する「重曹」。 でも、使い道はそれだけではありません。知っておくと普段の料理がよりおいしく、きれいに仕上がる、重曹のお話です。


【重曹とベーキングパウダーの違い】


■重曹

弱アルカリ性物質で、「ベーキングソーダ」や「炭酸水素ナトリウム」とも呼ばれます。

比較的高い温度で加熱すると炭酸ガス(二酸化炭素)が発生し、お菓子などの生地を膨らませる作用があります。

加熱すると横に膨らみ、やや黄色味がかった色に仕上がります。まんじゅうやどら焼きの皮など、和菓子によく用いられます。



■ベーキングパウダー

重曹に何種類かの助剤を組み合わせたものです。

水と混ぜ合わせると膨張し、加熱により再び反応して生地を膨らませます。

重曹とは異なり、加熱すると縦に膨らみます。重曹より膨らむ力が強く、色も白く仕上がることからマフィンやパウンドケーキなど、洋菓子によく用いられます。







【重曹の使い方】


重曹には、ふくらし粉(膨張剤)として使うだけではなく、さまざまな活用方法があります。



■食材のアク抜き

わらびやぜんまいなどの山菜やれんこん、ごぼうなどのアク抜きに役立ちます。特に繊維質な山菜は、重曹につけることで繊維がやわらかくなり、アクが抜けやすくなります。

1ℓの湯(または水)に小さじ1杯程度を溶かし、食材をつけてください。



■肉や魚介類の食感をよくする

重曹にはたんぱく質を分解し、お肉をやわらかくする効果があります。

200mlの水に小さじ1程度の重曹を溶かし、肉を入れて30分ほどおいてから水気をしっかり拭き取り、調理してください。

同様にいかやえびなどの魚介類をつけ込むとプリっとした食感になります。

重曹水ではなく、ほんの少しの重曹を食材に直接もみ込む方法もあります。



■豆をやわらかく煮る

豆を煮るときに重曹を加えると、豆のたんぱく質が分解され、水が浸透しやすくなるので、豆を早くやわらかく煮ることができます。

入れる量はひとつまみ。入れ過ぎると苦くなってしまうので気をつけてください。





「お菓子作りで購入して使い切らない!」というときは、ぜひほかの料理にも活用してみてください。



Text by まち/食育インストラクター

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