体の代謝とは

健康関連の記事などで見かける「体の代謝」とはどんなものなのでしょうか。 今回は「基礎代謝」に関連したお話です。


【代謝】 


私達は食事等で摂った栄養を、自分の体に合うように作り変えたり、呼吸によって取り込んだ酸素を使ってエネルギーを作る事で、栄養を体の隅々まで運んでいます。

このように体内で必要な物質やエネルギーを作り出すための化学反応の事を、「代謝」といいます。また活用して体内で不要になった場合、老廃物として外に出すのも代謝のひとつです。







【基礎代謝】


基礎代謝とは、生きるための最低限のエネルギーの事です。

それは呼吸や消化吸収、体温の維持・調整、血液の循環といった、私達が意識しなくても行われている生命活動で行う一連の「代謝」の事を指しています。

基礎代謝に係るエネルギー量の事を基礎代謝量といい、全体の約60%を占め、男女共に10代の間にピークを迎え、その後は下がっていきます



基礎代謝量は、

「性別・年齢別の基礎代謝基準値×参照体重」で求める事が出来ます。

基礎代謝量が分かれば、1日に必要なエネルギーの全体量を知る事も出来ます。



1日の必要エネルギー量は

「1日の必要エネルギー量=基礎代謝量×身体活動レベル」で求めることが出来ます。



身体活動レベルとは日常生活の行動を段階別に数値化したもので、



●低い(Ⅰ):1.5(1.4~1.6)

生活の大半を座った状態で静かに過ごす人

●普通(Ⅱ):1.75(1.6~1.9)

座る仕事や勉強が中心ではあるが、通勤や買い物・軽い運動など、移動を伴う行動も行う人

●高い(Ⅲ):2.0(1.9~2.2)

立ち仕事や肉体を使うような作業が中心の人。

スポーツやトレーニングなど、積極的に体を動かす人

 

に分かれます。※今回の数値は15~69歳対象です。

そのほかにも、状況別(妊娠や授乳など)で付加エネルギーを付ける場合があります。

基礎代謝量や1日に必要なエネルギー量について詳しく知りたい方は、厚生労働省のH.P.などをチェックしてみてください。





近年は、太っているわけではないのにダイエットが必要だと思い込んで過度な減量を行おうとする人もいますが、筋肉量が減ると基礎代謝が下がり、痩せにくい体になります。

正しい知識を身につけ、健康的な生活を送れるようにしましょう。



Text by さゆり/食育インストラクター

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