和菓子で季節を感じよう

和菓子で季節を感じよう

農作業や行事など、昔から日本人は四季の移り変わりを大切にして生活をしていました。和菓子もそのひとつで、その見た目や使用する食材で季節を表しているものもあります。今回は、和菓子の種類や季節の和菓子についてのお話です。


【和菓子の種類】

和菓子は出来上がり時に含まれている水分量によって「生菓子」、「半生菓子」、「干菓子」の3つに分類されます。練り切りや大福など水分量が30%以上のものは「生菓子」、どら焼きやカステラなど10~30%のものは「半生菓子」、落雁やせんべいなど10%以下のものは「干菓子」に分けられます。ただ、材料や作り方などで水分量は変わるため、明確に分類するのは難しいようです。また、水分量以外にも、「材料による分類(もち物、あん物など)」や「製法による分類(蒸し物、流し物など)」で表されることもあります。

【季節ごとの和菓子の特徴】

■春
冬の寒さが和らぎ、暖かな日差しに包まれる春は、薄紅、黄、緑などの鮮やかな色彩を使用し、春の訪れを知らせます。また、春を代表する桜や菜の花、ウグイスなどを模した和菓子も多く作られます。
春の和菓子…桜もち、花見だんご、草もち、柏もちなど

■夏
夏の厳しい暑さを乗り切るため、水のせせらぎなどを表した、見た目に涼しい和菓子が作られます。また、寒天や葛を用いた、喉ごしのよい和菓子が好まれ、店頭にも多く並びます。
夏の和菓子…水ようかん、葛まんじゅう、水無月、若鮎など

■秋
実りの秋には、栗や芋、柿などを使い、その素材をいかした和菓子や形を模した和菓子が多く作られます。
秋の和菓子…栗きんとん、芋ようかん、月見だんご、おはぎなど

■冬
冷たい風が吹き、雪の舞う冬には、雪や雪景色に見立てた和菓子が作られます。また、正月の行事菓子や祝い菓子などもあります。
冬の和菓子…雪もち、いちご大福、おしるこ、花びらもちなど

【菓銘とは?】

「東風(こち)」や「寒梅」など、和菓子屋さんに行くと、団子や羊羹などの種類ではなく、名前がつけられているものがあります。これを「菓銘」といいますが、ご存じでしょうか?菓銘とは、短歌や俳句、花鳥風月、地域の名所などに由来し、主に練り切りにつけられる名前のことです。和菓子職人さんがその和菓子と季節にあった名をつけており、それだけで季節感が感じられます。令和4年10月には「菓銘をもつ生菓子(練り切り、こなし)」が文化庁の登録無形文化財に認定されました。

おいしいだけではなく、その美しい見た目から季節を感じられる和菓子。いつまでも大切にしていきたいですね。

Text by まち/食育インストラクター
   

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