麹は、蒸した米や麦、大豆などの穀物に麹菌を繁殖させたものです。 稲作文化の根づいた日本では、みそやしょうゆ、酢など、古くから発酵食品作りに利用されています。
【麹の種類】
■米麹
白米を蒸して麹菌を繁殖させたものです。日本酒や米みそ、甘酒、酢、みりんなどの材料になります。
■麦麴
押し麦や丸麦を蒸して麹菌を繫殖させたものです。麦みそ、焼酎などの材料になります。
■豆麹
大豆を蒸して麹菌を繫殖させたものです。豆みそや八丁みその材料になります。
【米麹を使った食品】
■塩麴
米麹に塩と水を加えて発酵させたものです。コクのある、まろやかな塩味が特徴で、肉や魚をやわらかくしたり、素材のうま味を引き出してくれます。
■しょうゆ麹
本来はしょうゆを仕込む際に使う、大豆と小麦の麹のことですが、最近では、米麹にしょうゆを混ぜて発酵させた調味料としての方が一般的です。
■甘酒
米と水で作った粥に米麹を混ぜ、60℃ほどの温度で数時間かけて発酵させたものです。豊富な栄養素が含まれることから「飲む点滴」とも言われています。
【「麹」と「糀」の違いとは?】
「こうじ」を表すときには「麹」と「糀」の2つの漢字が使われますが、この違いをご存知ですか?
「麹」は中国から伝わった漢字で、かつての中国では麹を作るときに麦を使っていました。生育した麹菌が麦に包まれ、菊の花が咲いたように見えることからこの字がつけられたと言われています。
「糀」は明治時代に日本でできた漢字で、蒸し米の表面を麹菌が覆っている様子が花が咲いているように見えたことからこの字が生まれたようです。
麹と糀には明確な使い分けが定められていないので、どちらの漢字を使っても間違いではありませんが、一般的に、米、麦、豆など穀物で作られた麴全般を「麹」、米麹が製品化されたものを「糀」と表すことが多いです。
【麹の嬉しい効果】
●肉をやわらかくする
麹に含まれる酵素の力により、肉のたんぱく質を分解し、やわらかくする効果があります。そのほか、たんぱく質を分解するときに生まれるアミノ酸により、食材のうま味がアップします。
●消化吸収を助ける
麹にはたくさんの酵素が含まれ、その力により食材をある程度分解された状態で摂取できるため、体内での消化・吸収がしやすくなります。
●筋肉や肌、髪を健康に保つ
麹菌は発酵の段階で、ビタミンB群を多く生成します。ビタミンB群は、エネルギーの生成や代謝を促し、筋肉の合成や肌、髪などの健康維持に欠かせません。
古くから私たちの生活に欠かせなかった麹は、おいしいたけでなく、嬉しい効果がたくさんあります。食材と和えたり、塗ったり、下味として使ったり、いろいろな調理法で麹料理を楽しんではいかがでしょうか。
Text by まち/食育インストラクター
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