年越しそばを食べて一年を振り返ろう

年越しそばを食べて一年を振り返ろう

毎年大晦日に何気なく年越しそばを食べている方も多いのではないでしょうか? 日本の伝統的な風習のひとつですが、意味や食べるタイミングを知っている方は少ないと思います。今回は、そんな年越しそばについてのお話です。


【年越しそばの意味】


日本に古くから伝わる大晦日に年越しそばを食べる風習は、江戸時代には定着したといわれています。由来には諸説ありますが、どれも先人たちの願いが込められています。ここでは代表的な年越しそばの意味3つをご紹介します。

●長寿祈願
そばの麺は細くて長いため、そばのように長く元気に過ごせるようにと、長寿や延命の願いが込められています。

●厄災を断ち切る
そばは、うどんなど他の麺と比較すると切れやすいため、その年の苦労や厄災を断ち切るという意味があります。

●金運上昇
昔の金細工職人は、作業中に飛び散った金を集める際、そば粉で作った団子を使っていたため、そばは金を集める縁起物とされ、そばを食べて金運上昇を願いました。

【年越しそばを食べるタイミング】


年越しそばは、年末に食べるということはご存知の方が多いと思います。「年越し」と聞くと、年を越しながら食べると思う方も多いのでは?
年越しそばは、毎年12月31日の大晦日に食べます。食べる時間に細かい決まりはありませんが、「年を越す前に食べる」というのが大切です。先程ご説明した通り、一年の災難や苦労を断ち切るという意味だと、翌年に災難を持ち越してはいけないので、年を越す前までに食べましょう。

【各地域の年越しそば】


年越しそばのメニューやトッピングは各地域によって違いがあります。
今回は、その中でも珍しいメニューを紹介します。

●にしんそば(北海道・京都府)
味付けは異なりますが、北海道と京都ではにしんそばが食べられています。にしんそばは、甘く煮付けたニシンの甘露煮をのせていただくそばです。

●ソーキそば(沖縄県)
そばを食べる文化がなかった沖縄県ですが、時代の流れとともに「年越しそば」の習慣が本土から渡ってきました。しかし、日本そばはあまり広まらず、より慣れ親しんでいるソーキそばを大晦日に食べるようになりました。

いかがでしたか?
日本の伝統的な風習である年越しそば。今年あったことを振り返りながら、年を越す前においしい年越しそばを食べて下さいね。

Text byあお/食育インストラクター

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