
「料理のさしすせそ」、皆さんはご存じですか。 今回は、調理用語の中から、この「さしすせそ」をご紹介します。 覚えておくと、今より料理が美味しく作れるかもしれませんよ。
【さしすせそ】
この「さしすせそ」はズバリ!調味料の頭文字を取ったもので、この順番に調味料を入れていくと美味しくなるという先人の知恵です。では具体的に見ていきましょう。
【さ】
「さ」は砂糖。
砂糖は料理に甘さやコクをプラスするだけでなく、食材の保水力を高める・煮物のツヤを出す効果があります。また香ばしい焼き色を付けるのにも一役買っています。
砂糖は味を染み込みやすくしたり、食材を柔らかくする作用があるので、最初に入れると良いとされています。
上白糖や黒糖・甜菜糖など様々な種類があるので、好みの砂糖を見つけて使ってみるのもいいですね。
【し】
「し」は塩。
塩は私達の体にとって大切なミネラルであるナトリウムを含みます。
食材の水分を出す・ヌメリや臭みを軽減するほか、旨味を引き出す、味を強める・酸味を和らげるなどの効果もあります。
料理のメリハリやバランスを取るのに重要な調味料です。
塩は、食材自体の水分を引き出す働きがあり、砂糖よりも食材に浸透しやすいので、砂糖の後で加えるのがおすすめです。
【す】
「す」は酢。
酢は料理にさっぱりとした爽やかさをプラスしたり、塩味を和らげます。
調味以外の効果としては、魚の臭みを取る・野菜や果物の変色を防ぐ・食材の色を鮮やかにするなどがあります。
原料は米や穀物・果実など様々です。味も見た目も違うので、使い分けると良いでしょう。
【せ】
「せ」は醤油。
醤油は塩分以外に、旨味や甘み・コクもあるので、料理に深みを出す・臭みを取るのに役立ちます。色の濃いたまり醤油や濃口しょうゆのほか、素材の色を活かしつつ醤油の香りを付けたい時におすすめの淡口しょうゆ・刺身を美味しく食べるために作られた刺身醤油などがあります。
【そ】
「そ」は味噌。
発酵食品の味噌は、独特の味と香りで料理に塩気と旨味をプラスします。
消臭・脱水効果もあり、魚や肉の生臭みを吸着したり、食材の持つ水分が抜けて保存期間を長くすることも出来ます。
味噌は大豆・米・麦などを原料とする麹から作られ、日本各地に様々な種類があります。
酢や醤油・味噌は料理の風味や香り付けに使用するので、砂糖や塩などを入れてから加えましょう。
これらの調味料は加熱に弱いので、仕上げに加えるなど、入れるタイミングも重要です。
いかがでしたか。
「さしすせそ」はそれぞれの調味料の頭文字を取ったものですが、順番や入れるタイミングの参考にもなるので、ぜひ覚えてくださいね。
Text by さゆり/食育インストラクター
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