覚えておきたい調理用語 「煮る」

覚えておきたい調理用語 「煮る」

「煮る」とは、調味料を加えて加熱する調理法で、「煮物」は、材料を水や出汁、調味料と一緒に加熱し、その持ち味を生かしておいしく変化させる料理のことを言います。 おいしく仕上げるには、水加減や調理法がとても大切。 今回は、「煮る」にまつわる言葉についてのお話です。

【煮物によって変わる「水加減」】

①ひたひた
鍋に入れた食材が水面からほんの少し頭を出しているくらいの、やや少なめの水加減のことを「ひたひた」と言います。
煮崩れしやすいもの(かぼちゃや芋類など)を煮るときや魚などを短時間で煮る「煮魚(煮つけ)」などでこの水加減が使われます。

②かぶるくらい
鍋に入れた食材が水面から出ない程度の水加減のことを「かぶるくらい」と言います。
ひたひたよりも少し多めの水加減で、芋や根菜など煮る時間が長くかかるものや、薄味で煮てそのまま味を含ませる「煮浸し」などで用いられます。

③たっぷり
食材全体が完全に水に浸り、さらに十分な水分量がある水加減のことを「たっぷり」と言います。
主に葉野菜や麺類などをゆでるときにこの水加減が使われますが、煮込み料理などもたっぷりの出汁やスープを使って作ります。

【「煮」がついた料理用語を覚えよう!】

●煮切る
酒やみりんなどに含まれるアルコール分を飛ばすこと。
鍋に酒やみりんを入れて火にかけ、沸騰させるのが一般的です。料理の味を損なわないよう、アルコールのにおいを取り除く目的で行います。

●煮立てる
水や煮汁を入れた鍋を強火(または中火)にかけ、水面が泡立つ程度にグラグラと沸騰させること。

●煮込む
材料が浸る程度の煮汁で、弱火(またはとろ火)で時間をかけてじっくりと煮ること。

●煮含める
たっぷりの煮汁でゆっくり時間をかけて煮て、材料の中にまで味をしみこませること。
根菜類や芋類、豆類、乾物類を煮る時にこの調理法が使われます。

●煮詰める
煮汁など汁気が多いものを煮汁がかろうじて少し残っている位まで煮ること。

●煮絡める
煮物を作る時に、煮汁が少なくなるまで煮つめて、濃くなった煮汁を材料に絡めるように仕上げること。


ちょっとした違いではありますが、調理用語を覚えることでより料理をおいしく仕上げることができます。
煮物が苦手…。という方もぜひ、チャレンジしてみてください。

Text by まち/食育インストラクター
 

カテゴリ