若いうちから意識したい骨粗しょう症

若いうちから意識したい骨粗しょう症

骨粗しょう症は年齢が進むと起こりやすい疾患のひとつですが、若いからといって油断は禁物です。今回は骨粗しょう症についてご紹介します。

【骨粗しょう症とは】 

骨粗しょう症は、骨密度(骨内部の組織の密集度)が低下する事で、ちょっとした衝撃等でも骨が折れてしまう疾患です。
骨粗しょう症の怖い所は、日常生活で特に痛み等を感じる事がないため、知らないうちに進行している点で、骨折をして初めて骨粗しょう症と診断されるケースも多いです。
骨折が起こりやすい部位は、背骨や手首、太ももの付け根等が挙げられます。骨折によって寝たきりになったりする事で、筋力の低下や認知症を引き起こす等、その後の生活に思わぬ影響を与える場合もあります。

【原因】

骨は一度作られたらずっと同じと思われている方も多いですが、実は破壊と再生を繰り返す事によって作り替えられています。これは成長期の子どもだけでなく、大人も同様で、骨密度は18~20歳をピークに40代以降に減少をはじめます
骨は単純にカルシウム等のミネラルが必要なだけでなく、ホルモンや運動による衝撃等、様々な要素が加わる事で強化されています。しかし年齢が進むと、体の代謝能力が落ちる事から、骨を作る働きが低下して徐々に骨密度が減っていくのです。
女性は男性と比べると骨粗しょう症になる方が多く、原因のひとつに閉経によるホルモンの減少があります。

【予防は若いうちから】

骨密度の減少は突然起こるのではなく、生涯をかけて徐々に進行していきます。骨密度の低下を止める事は出来ませんが、スピードをゆっくりにし、出来るだけ長く密度が高い状態を維持する事は可能です。
生まれてからピークとなる20歳前後までに「骨密度をどれだけ高める事が出来たか」や、その先の「骨密度を維持するために何をするか」が大切です。
お子さんを持つ方は、ご自分の骨密度の維持のほか、小さいうちからカルシウムやマグネシウム・ビタミン(D・K)に加え、適量のたんぱく質をしっかりと食事の中に摂り入れてあげるようにしましょう。おすすめ食材は乳製品や野菜・きのこ類・大豆製品・海藻などです。
栄養はバランスも大切ですので、上記に上げた以外にも適量をまんべんなく食べる事が、健康には大切です。
運動や日光に当たる事は骨を丈夫にするために必要ですので、家族で運動をしたり、レジャーに出かけたりすると、楽しく予防が出来ますね。
大人の方も食事や筋力を維持するための運動を無理のない範囲で取り入れ、年齢が進んできたら転ばないように気を付けるなど、日常生活の何気ない場面でも少し意識をしてください。
また健康診断や整形外科等で骨密度の測定を行っている場所もあるので、気になる場合は相談してみるのも良いですね。


いかがでしたか。
骨は自立した生活を送るためには必要不可欠な存在です。
長続きさせるには、「頑張り過ぎずにちょっと意識をしてみる」が大切ですよ。

Text by さゆり/食育インストラクター

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