発酵食品の魅力~納豆編~

発酵食品の魅力~納豆編~

発酵食品は美味しいだけでなく、身体に嬉しい栄養がたくさん。 今回は、ご飯との相性抜群!「納豆」についてご紹介します。

【納豆のはじまりは?】

発祥は諸説ありますが、縄文時代の終わり頃から弥生時代頃には納豆のようなものが存在していたと言われています。人気が定着したのは江戸時代で、毎朝「納豆売り」の行商人が納豆を売り歩き、その頃には朝食にご飯、納豆、みそ汁、お新香を食べるのが定番になっていたようです。

【納豆の種類は?】

納豆は大きく分けて、ネバネバとした糸をひく「糸ひき納豆」と、乾燥させて糸をひかない「塩辛納豆」の2種類があります。

●糸ひき納豆
一般的納豆といえば、糸ひき納豆のことを指し、さらに大きく3種類に分けられます。

①丸大豆納豆
大豆を丸ごと煮て納豆菌をつけて発酵させます。

②ひき割り納豆
大豆を炒ってあらくひき、表面の皮を取り除いてから煮て、納豆菌をつけて発酵させます。

③五斗納豆(雪割納豆)
山形県米沢地方の郷土食で、ひき割り納豆に麹や食塩を混ぜて樽に仕込み、熟成させます。

●塩辛納豆
浜納豆や寺納豆と呼ばれ、煮大豆を麹菌と塩水で発酵させ、天日干しで乾燥させたものです。
褐変反応が進むため、色は黒褐色で風味はたまり醤油や八丁味噌に似ています。

【納豆の栄養は?】

納豆の原料である大豆には、植物性たんぱく質をはじめ、ビタミン・カルシウム・食物繊維などが豊富に含まれています。その他、脂質の一種で脳を活性化させ記憶力を高める「大豆レシチン」や、ポリフェノールの一種で抗酸化作用のある「大豆サポニン」、骨粗鬆症や更年期障害の緩和に役立つ「大豆イソフラボン」を含んでいます。
納豆は、これらの栄養をそのまま受け継いでいるだけではありません。
大豆と納豆菌が一緒に発酵する過程で、大豆が持つ栄養成分を増やしたり、納豆菌によって作りだされた酵素「ナットウキナーゼ」や「ジピコリン酸」「ポリグルタミン酸」といった新たな成分を生み出しています
ナットウキナーゼは、血栓を溶かし、血液をサラサラにして脳梗塞などの予防に役立ちます。ジピコリン酸は、強い抗菌作用・抗ウィルス作用で知られており、風邪やインフルエンザなどの感染症予防の効果が期待されています。ポリグルタミン酸は納豆のネバネバの主成分で、胃壁を守る働きがある他、高い保湿力で美肌効果があるため、化粧品業界でも注目されています。


いかがでしたか?
納豆には体に嬉しい効果がいっぱいです。
健康を維持するためにも、納豆をはじめとする発酵食品を毎日とり入れてみてください。

Text by くまこ/食育インストラクター
 

カテゴリ