意外と知らないみりんの性質

意外と知らないみりんの性質

皆さん何気なく使っているみりんですが、どんな効果や性質があるかご存知ですか?今回はそんなみりんについてのお話です。

【みりんの調理効果】

●深みのある甘さを出す
みりんの甘みは「ブドウ糖」「オリゴ糖」など何種類もの糖が含まれています。そのため、料理に奥行きのある甘さをつけることが出来ます。

●コクとうまみを足す
糖のほかに、多種類のアミノ酸も含まれています。その中でもうま味を示すグルタミン酸やアスパラギン酸が他のアミノ酸よりも比較的多く含まれます。これらのうま味成分が複雑に絡みあって、深いコクとうまみが生まれます。

●照りやツヤを出す
みりんは、食材の表面に「照り」と「ツヤ」をつけるのに有効な複数の糖類を含んでいます。加熱することで、甘味成分が膜をつくって照りやツヤを出します。

●味の浸透をよくする
みりんに含まれているアルコールは、分子が小さいので食材への浸透が速くなります。また糖類、アミノ酸などの成分もしみ込みやすくなるため、料理の味付けが速く、均一に仕上がります。

●煮崩れを防ぐ
みりんの「糖類」と「アルコール」が煮崩れを防いでくれます。糖類とアルコールの効果で、肉や魚などの筋繊維が崩れるのを防ぎ、野菜はデンプンの流出を防ぎます。

●臭みを消す
みりんに含まれるアルコールは、揮発する際に一緒に臭みを取り除く効果があります(共沸効果)。また、本みりんの醸造成分による「マスキング効果」も臭みを緩和するのに役立ちます。

【本みりんとみりん風調味料の違いは?】

「本みりん」と「みりん風調味料」の大きな違いはアルコール度数にあります。
本みりんがアルコール度数約14%なのに対し、みりん風調味料はアルコールをほとんど含まず1%未満なんです。
また、本みりんには酒税がかかっており、酒類販売許可のあるお店でしか購入できません。一方、みりん風調味料は酒類として扱われないため、本みりんより安く販売されています。(アルコール度数が1%を超えると酒類になります)


いかがでしたか?
みりんを使うことで美味しさや見た目に違いが出ることを知って頂けたかと思います。
ぜひみりんを使う際は、このお話を思い出して下さいね!

Text by あお/食育インストラクター
 

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