身近な食育活動

近年、朝食の欠食、こ食、偏食などによる食生活の乱れなどにより子どもたちの健康を取り巻く問題が深刻化しています。その原因として考えられるのは、家庭環境や食文化の変化など様々。今こそ「食育」を!

【食育とは?】

様々な経験を通じて、「食」に関する正しい知識と、適切に選択する力を身につけ、健全な食生活を実践できる力を育むこと
食育は子どもから大人まであらゆる世代に必要です。特に子どもたちにとっての食育は、心身の成長と人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い、豊かな人間性を育んでいく基礎となるため、とても重要です。
平成17年に食育基本法が、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることができるよう、身近でも多くの保育園や幼稚園、学校が積極的に食育に取り組んでいます。
では、家庭でできる食育にはどんなことがあるでしょうか?

【家庭でできる食育活動】

■子どもと一緒に料理をする
野菜を洗ったり、レタスを手でちぎったり、子ども用の包丁を使って切ったり、お子さんの年齢に合った方法でやらせてあげましょう。親と一緒に台所に立つことで、料理の楽しさを学ぶことができ、自分が作った料理に愛着を持って好き嫌いせず食べることにもつながります。

■子どもにお手伝いをさせる
一人で行けるお子さんにはおつかいを頼んでみましょう。また、お箸や取り皿の準備など食事の準備・後片付けをさせると、「ご飯は左、汁物は右」といった知識を学ぶこともできます。

■規則正しく食べさせよう
1日3食しっかり食事をとるようにしましょう。朝食は1日を活動的に過ごすための大事なスイッチ。朝食食べる習慣は、学力・学習習慣や体力と関係しているという研究結果がいくつか報告されています。3食とる習慣を身につけ、生活リズムを整えましょう。

■食事のマナーを教えよう
「いただきます」「ごちそうさま」のあいさつや、お箸の持ち方、食事の姿勢など、子どもの頃からしつけが大事です。ただし、あれはダメ、これはダメと注意ばかりでは、食事が苦痛になってしまうので、楽しく食卓を囲むことを忘れずに。

その他、家庭菜園やリボべジに挑戦する、食に関する絵本を読んであげる、親子料理教室へ参加するなど、子どもが食に興味を持ちそうなことを一緒に取り組んで楽しさを共有することができれば、食育への第一歩になるでしょう。


子どもの頃に身についた食習慣を、大人になってから改めることはとても難しいことなので、子ども頃の食生活から生活習慣病の予防を意識し、できることからはじめてみてください。

Text by くまこ/食育インストラクター
 

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