現代の食生活は多様化が進み、栄養素を摂る手段がたくさんあります。 忙しくて調理の時間が惜しい人の中には、サプリメントや栄養補助食品に頼る方もいらっしゃいますね。 ただし、これらの食品はとても手軽な反面、食べ方に注意しないと健康被害をもたらす可能性があります。今回はサプリメントや栄養補助食品とうまく付き合っていくためのポイントについてお話します。
【サプリメントをうまく活用するには】
栄養を摂る上で気を付けたいのが、摂りすぎると健康被害を及ぼすものがあることです。糖質や脂質は無くてはならない栄養素ですが、摂り過ぎれば肥満や生活習慣病の原因になることが知られています。同じように、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素も、摂り過ぎれば体に悪いものになってしまうのですね。
例えば、ビタミンAは摂りすぎると肝臓に蓄積され、肝障害などのリスクが高まります。日本人に不足しがちであるカルシウムも、過剰摂取により腎臓結石のリスクや、他のミネラルの吸収を妨げる可能性があります。
これらの栄養素は、通常の食事では摂り過ぎの心配はありません。しかし、手軽に飲むだけで摂取できるサプリメントや、食べやすい栄養補助食品をあれもこれもと口にしていると、過剰になる場合があるのです。
また、飲むだけのサプリメントや、食べやすい形に加工されている栄養補助食品で食事を済ませようとすると、咀嚼回数が少なくなるのも懸念される点です。咀嚼は唾液の分泌を促し消化器官への負担を抑えるほか、歯周病の予防・脳の血流量を増やし集中力を高める・顔の筋肉を鍛えて若々しい表情をつくるなど、たくさんの良い効果をもたらします。栄養素の補給は大切ですが、それだけが食事の役目ではないのです。
サプリメントや栄養補助食品はとても便利で、普通の食事を摂るのが難しい体調の時などには、助けられることも多いでしょう。しかし、健康な時は食事からの栄養をメインとして、これらの食品の使用頻度には十分に注意したいものです。
常食せず、あくまでも不足を補う目的で取り入れるようにしましょう！
Text by はむこ／食育インストラクター
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