
よく耳にするようになり、すっかり生活に定着した「メタボ」。 メタボ=肥満、ととらえている方が多いかもしれませんが、正しく理解されていないケースも少なくありません。 そこで今回は、「メタボ」の意味や、予防・改善についてご紹介します。
【メタボとは?】
「メタボ」とは「メタボリックシンドローム」の略称です。お腹の内臓のまわりに脂肪が蓄積する「内蔵脂肪型肥満」に加えて、脂質代謝異常、高血圧、高血糖のうちいずれか2つ以上当てはまる状態のことをいいます。
つまり「メタボ」とは、複数の生活習慣病のリスクが高まっている状態で、脂質異常症や高血圧、糖尿病などを引き起こしやすくし、動脈硬化を急速に進める原因となります。
動脈硬化は、進行すると心筋梗塞や狭心症、脳梗塞の発症リスクも高まります。
「メタボ」が疑われる場合は検査を行い、早期発見、改善、治療することが大切です。
【判断基準は?】
内臓脂肪蓄積(ウエスト周囲径が男性85cm、女性90cm以上)があり、かつ血圧・血糖・血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れると「メタボリックシンドローム」と診断されます。内臓脂肪は、皮下脂肪と比べてたまりやすく、減りやすいという特徴があります。
食べ過ぎや運動不足など、不健康な生活習慣を改善することで内臓脂肪は減らすことができるのです!
【まずは食習慣を見直そう】
食事の見直しは一時的ではなく、長期的に続けることが重要です。①食べ過ぎを防ごう
腹八分目を意識し、食べ過ぎに気を付けましょう。
揚げ物や脂身の多い肉などを控える、ドレッシングや調味料の油の使い過ぎにも注意する、といった摂取エネルギーをコントロールしましょう。
②よく噛もう
時間をかけてよく噛むことで満腹中枢が刺激され、食べ過ぎる前に満腹感を得ることができます。
濃い味付けは食べ過ぎるだけでなく、血圧上昇にもつながります。なるべく薄味でもおいしく食べられるようにしましょう。
③主食・主菜・副菜を意識しよう
できるだけ毎食、主食・主菜・副菜をそろえた和食の献立にすると、多様な食材がとれ、栄養バランスが整います。野菜は積極的にとるようにしましょう。
④食べる順番にも注意!
ご飯などの糖質をひと口目にとってしまうと急激な血糖値の上昇を招いてしまいます。
野菜など食物繊維が多く含まれる食材から食べると糖質の消化・吸収を緩やかにし、血糖値の急激な上昇を抑えられます。
この他、間食・夜食の制限や、飲酒は適量を守るよう意識してみてください。
さらに、運動習慣を身に着けることも大切です。
普段から運動をしていない方は、体を動かす時間を増やすよう心がけてみてはいかがでしょうか。例えば、筋トレやウォーキングなど、自分にできそうなものから取り組んでみましょう。
いかがでしたか?
「メタボ」の判断基準に当てはまった方は、ぜひ今日をきっかけに食習慣・運動習慣を意識してできることから始めてみてください。
Text by くまこ/食育インストラクター
-
カテゴリ