糖質制限に挑戦!

「糖質制限」とは、もともと糖尿病や肥満の方に向けたダイエット法で、日常の食事から糖質の摂取量を制限して体重を減らす方法です。 糖質制限することで、体の脂肪をエネルギー源として使うようになるため、体脂肪を減らせるこができます。ただし、間違った方法で行うと健康を損なう恐れがあります。 そこで今回は糖質制限についてご紹介します。

【糖質とは?】

糖質は、脂質、たんぱく質とともに生命維持に不可欠な三大栄養素です。
糖質(炭水化物のうち食物繊維を除いたもの)は、脳や筋肉のエネルギー源として素早く代謝され、脂質やたんぱく質に比べてエネルギーへの変換がはやいのが特徴です。ご飯やパン、うどんなどの主食、いも類、果物、根菜類、砂糖などに多く含まれています。

【糖質は太る?】

食事で摂取した「摂取エネルギー」が、日常生活で消費する「消費エネルギー」を超えると余ったエネルギーは「体脂肪」として蓄積され、これが太る原因となります。
糖質はエネルギー源としては優れていますが、過剰摂取は全て体脂肪になってしまうので、注意が必要なのです。
昔は肉体労働や日常生活の活動量が多く、糖質のエネルギーをたくさん必要としました。しかし、今はデスクワークや便利な交通手段があり活動量が減り、糖質のエネルギーをそれほど必要としていません。そのため、現代での活動量に見合った糖質摂取が大切になります。

【糖質制限に挑戦!】

まずは間食の糖質をやめ、夕食時のご飯やうどんなどの主食を控えるところからはじめてみてください。
これができたら実践!

①糖質1日100~130gぐらいを目標に
ご飯お茶碗1杯(150g)の糖質は53.4gなので、まずは毎食のご飯の量を減らしてみましょう。慣れてきたら夕食は糖質をなるべく少なくし、朝食・昼食に多めに食べるようにすると効果的です。夕食後は活動することが少なく、消費しきれなくなった糖質は睡眠中に内臓脂肪の蓄積につながるからです。

②たんぱく質をしっかり摂る
エネルギー源となる糖質の代わりに肉や魚、大豆製品などのたんぱく質をバランス良く摂取しましょう。

③質のよい脂質を適量摂る
魚や植物油に含まれる不飽和脂肪酸を意識して適量を摂るようにしましょう。

④食物繊維をしっかり摂る
食物繊維は糖質の吸収を抑えるため、糖質制限には欠かせません。
糖質を多く含む炭水化物の摂取量を減らすと、炭水化物に含まれる食物繊維まで不足してしまう可能性があるため、炭水化物を抑えた分、糖質の少ない野菜やきのこを中心に摂るようにしましょう。

⑤お菓子をやめる
小腹がすいた時につい糖質を含むお菓子や果物を食べがちですが、どうしても食べたい時はチーズやナッツなどに置き換えましょう。

⑥飲酒は蒸留酒を適量
醸造酒(ビールや日本酒など)は避け、飲むなら蒸留酒(ウイスキーや焼酎など)を選び適量にしましょう。

⑦調味料の糖質もチェック
みりんや味噌など糖質の多い調味料は控え、塩や酢などの調味料を使用するようにしましょう。

⑧甘い飲料は控える
清涼飲料水など甘い飲料には糖質が多く含まれています。飲み物は水やお茶に置き換えましょう。

糖尿病の治療で内服薬の服用やインスリン注射をしている方、腎臓や肝臓などに疾患がある方など持病をお持ちの方は主治医に必ず相談してすすめてくださいね。


いかがでしたか。
糖質制限は手軽に始めやすいダイエットですが、糖質は生きる上で大切な栄養素です。
過度な糖質制限よりも、自分に合った適正な糖質量を維持するように心がけましょう。

Text by くまこ/食育インストラクター

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