アルコール適正量ってどのくらい?

アルコール適正量ってどのくらい?

適度な飲酒は気分をリラックスさせストレス解消にもなりますが、過度の飲酒が続くと健康を害したり、社会問題を引き起こす可能性があるため、飲み方に気を付けなければなりません。 そこで今回はアルコールの適正量についてご紹介します。

【適度な飲酒量は?】

厚生労働省の「健康日本21」では、「節度ある適度な飲酒」として1日平均純アルコール20g程度(女性・高齢者・お酒に弱い人はより少なく)としています。
また、生活習慣病のリスクを高める飲酒量(1日あたり平均純アルコール摂取量)を、男性40g以上、女性20g以上とし、体質などによってはより少ない量にすることが望ましいとしています。
男女とも一時多量飲酒(1回の飲酒で純アルコール摂取量60g以上)すると急性アルコール中毒や外傷の危険性も高まるため、自分に適したお酒の量を理解することが重要です。

【お酒の影響を受けやすい3つの要因】

アルコールは小腸から吸収され、血液を通じて全身を巡り、肝臓で分解されます。
アルコールが臓器に与える影響には個人差があり、年齢や性別、体質などの違いによってそれぞれ受ける影響も異なります。

➀年齢の違いによる影響
20代の若年者は脳の発達の途中であり、多量飲酒によって脳の機能が落ちる他、健康問題のリスクが高まる可能性があります。
高齢者は、若い時と比べ体内の水分量が減り、昔と同じ量のアルコールでも酔いやすくなります。また、飲酒量が一定量を超えると認知症の発症の可能性が高まります。飲酒による転倒・骨折、筋肉の減少の危険性も高まるので注意が必要です。

②性別の違いによる影響
女性は男性に比べて体内の水分量や分解できるアルコール量が少なく、女性ホルモンなどの働きにより、アルコールの影響を受けやすいことが知られています。

③体質の違いによる影響
体内の分解酵素の働きの強弱など個人差が大きく、顔が赤くなったり、動悸や吐き気を引き起こす可能性があります。

その他、長期的に大量飲酒することで、アルコール依存症、生活習慣病、肝疾患、がんなどを発症する恐れがあります。

【純アルコール20gってどのくらいなの?】

<アルコール約20gに相当する酒量>
ビール(5%)500ml
酎ハイ(7%)350ml
酎ハイ(9%)280ml
日本酒(15%)180ml
ウィスキー(43%)60ml
焼酎(25%)100ml
ワイン(14%)180ml


【純アルコール量の計算方法】

お酒に含まれる純アルコール量を知っていれば、飲酒コントロールに役立ちます。

お酒の量(ml)×アルコール度数/100×0.8(アルコールの比重)=純アルコール量(g)
例えば、ビール中びん1本(500m)、アルコール度数5%の場合、
500(ml)×【5(%)÷100】×0.8=20(g)

また、お酒の量と度数(%)がわかれば、アルコール量を計算できるサイトやアプリもあるので、参考にしてみてください。

いかがでしたか?
飲酒は自分にあった適量を守って楽しむことが大切です。
ぜひ、「休肝日」をもうけて健康に配慮しながらお酒と上手に付き合っていってください。

Text by くまこ/食育インストラクター

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