出汁の基本➁ 鰹出汁をとろう

出汁の基本➁ 鰹出汁をとろう

和食には欠かせない出汁。今回は昆布と並ぶ定番の出汁、「鰹出汁」のとり方をご紹介します。鰹節でとった出汁は香りが良く、しっかりしたうま味は料理の味をランクアップさせます。

【鰹出汁のとり方】

1.鍋に湯を沸かし、沸騰させる。
2.火を止め、鰹節を全量入れる。
※鰹節の量は種類によりますが、水の1%程度の量で大丈夫です(水1Lに対して10gほど)。
3.1~2分おいたら厚手のペーパータオルを敷いたザルで濾す。
ペーパータオルを絞るとえぐみが出てしまうので、濾した分だけ使用してください。

上記の方法でとれるのは鰹の一番出汁で、お吸い物など、新鮮な鰹節の香りが重要な料理に向いています。
残った出汁がらは一番出汁の半量の水と一緒に5分程度弱火で煮出してから濾すと、二番出汁が作れます。濾す前に新しい鰹節を少量入れると、二番出汁でもしっかり香ります。二番出汁はみそ汁や煮物などに向いています。
用途に合わせて出汁を使い分けるのは大変!という場合は、二番出汁はとらずに、余った出汁がらをフライパンで炒って砂糖やしょうゆで味付けし、ふりかけにすると良いですね。うま味がしっかり残っているので、美味しく仕上がりますよ。

【鰹節と鰹出汁の保存方法】

出汁が余った場合は粗熱を取り、密封容器に入れて冷蔵保存が可能です。2日程度保存できますが、鰹出汁は酸化するとえぐみや臭みが出やすいので、できる限り早めに使い切った方が良いでしょう。
一回分ずつ小分けにして冷凍すれば1~2週間ほど保存可能ですが、時間が経つほど風味が落ちてしまうので、こちらも早めに使い切るようにしましょう。

鰹節は高温多湿な場所で保存するとカビや虫が発生しやすいので、余った場合は冷蔵保存するのがおすすめです(カビのついた状態で熟成させる枯節など、例外もあります)。削った状態の削り節は、開封した時点から劣化が始まるので、余っている場合は冷凍保存し、早めに使い切りましょう。


これらの保存方法を考えると、鰹節は一度にたくさん購入するよりも、ご自身が料理をする頻度と相談しながら、必要に応じた量を購入すると良いでしょう。
いつでも新鮮な鰹節の出汁が楽しめますよ!

Text by はむこ/食育インストラクター
 

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