
日本では夏をイメージする食べ物の中に、ビールと枝豆のセットがあります。このイメージはいつごろできたものなのか、改めて考えると疑問に感じませんか? 今回はそんな枝豆についてお話します!
【枝豆の歴史】
枝豆は大豆の若豆です。仏教の精進料理にも登場し、日本の菜食文化を古くから支えてきた食材の一つです。ただし、江戸時代初期までの枝豆や豆腐は高級品で、一般的に普及するのは、もう少し後の時代になってからです。
ビールが渡来したのは、明治時代。当初は逗留していた外国人向けに作られるモダンで高価な飲み物という扱いでした。
枝豆とビールのセットが一般市民に浸透したのは、昭和30年代以降のようです。これは、ちょうど冷蔵庫が世間一般に普及し、暑い夏に自宅で冷たいお酒を飲める幸せを味わえるようになった時代でした。
冷たいビールと旬を迎える夏の枝豆は、象徴的な組み合わせだったのかもしれません。
【枝豆の栄養】
ちなみに、枝豆は栄養価の面でもビールとマッチする食品です。アルコールは肝臓で分解され、体外に排出されます。アルコールの分解にはビタミンB1や、酵素の元になるたんぱく質が必要になるので、これらの栄養素を含む枝豆は二日酔い予防にも役立つといえます。
また、お酒のおつまみは高エネルギー・高脂肪なものが多いのですが、枝豆はフライドポテトやチーズなどと比べてエネルギーや脂肪分が低めなので、太りにくく栄養のあるおつまみになります。
なお、いくら枝豆を一緒に食べているからと言って、飲み過ぎは二日酔いや中性脂肪の増加を招きます。お酒はほどほどにお楽しみくださいませ☆
枝豆は採れたてが最も美味しい、鮮度が大事な食材なので、購入したらその日のうちに茹でましょう。茹でたら一食分の量に小分けにして冷凍しておくと、「一杯だけ飲みたい」という気分の時にさっとできるおつまみとして活躍します。
美味しい夏の枝豆をぜひお楽しみください!
Text by はむこ/食育インストラクター
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