最初の願いは針仕事?七夕と素麺の繋がり

最初の願いは針仕事?七夕と素麺の繋がり

七夕と関わりの深い行事食、素麺。七夕に限らず、夏になると自然と食べる機会の多い麺類ですよね。いったいなぜ、七夕の行事食になったのでしょう?

【七夕とは?】

七夕が日本の行事になったのは奈良時代。つまり、千年以上の歴史がある伝統的な行事です。
当時の中国から伝わった乞巧奠(きっこうでん、もしくはきこうでん)という行事と、日本古来の行事である棚機(たなばた)が重なってできたとされます。
はじめは針仕事が上達するように願う行事でしたが、転じて、芸事や書道などの手先を使うもの全般の上達を願う形に変わっていきました。
今では七夕の短冊に書くお願い事はなんでも良いとすることが多いですが、今年のお願い事はスキルアップに関係するものを書いてみてはいかがでしょう?

【なぜ、七夕に素麺?】

そんな七夕と素麺の繋がりは、中国で7月7日に供えられていた索餅(さくべい)がルーツだとする説が有力です。索餅とは小麦をねじって縄のような形にしたお菓子で、中国では魔除けや健康長寿を祈願して供えられました。索餅は索麺と書かれることもあり、これが日本に伝わり、その後に索麺が素麺に変わっていったのだそう。
その他、七夕の星伝説に登場する織姫のように、機織(はたお)りがうまくなるようにと願い、素麺を生糸に見立てて食べたともされます。

【素麺のおすすめの組み合わせ】

素麺は小麦粉から作られ、炭水化物が多く消化の良いエネルギー源になります。しかし、素麺だけでは栄養バランスが偏ってしまうので、たんぱく質を含む肉や卵、ビタミンの多い野菜など、様々な具と一緒に召し上がってください。
この時期の旬の野菜は、歯ざわりが良く、水分補給にぴったりのきゅうりや、爽やかに香って食欲を増進させるしそなど、そうめんに合うものがたくさんあります。小口切りにすると星形になるオクラなどは、彩りとしてもぴったりですよ☆


現代では家庭で日常的に針仕事をする機会は少なくなりましたが、七夕の日はぜひ、手先が器用になるようにと願いながら素麺を召し上がってくださいませ。

Text by はむこ/食育インストラクター
 

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