今でしか味わえない「新じゃが」を食べよう!

今でしか味わえない「新じゃが」を食べよう!

じゃがいもは1年中出回っていますが、新じゃがはこの時期にしか味わえない初夏の味覚です。皆さんは「じゃがいも」と「新じゃが」の違いをご存知ですか?

【じゃがいもの歴史】

じゃがいもは南米アンデス山脈が原産の野菜です。
日本には江戸時代、オランダ船よりインドネシアのジャカルタを経由して伝わりました。ジャカルタから来たいも=「じゃがたらいも」がなまって「じゃがいも」になったと言われています。
本格的に栽培されるようになったのは、明治時代後期。アメリカから「男爵」や「メークイン」といった品種が入ってきてからです。

【新じゃがと一般的なじゃがいもは何が違う?】

今の季節(5~6月)に出回る新じゃがは、収穫されてすぐに出荷されるじゃがいものことです。一般的なじゃがいもは収穫後に貯蔵して追熟させるのに対し、新じゃがはその期間を省いて収穫後すぐに出荷されるので、皮は薄く、みずみずしくてやわらかいのが特徴です。

【新じゃがの選び方と保存方法】

表面に傷やでこぼこがないもの、皮が薄いもの、変色や発芽していないものを選ぶようにしましょう。
皮は日光などの光が当たることで緑に変化します。購入後は新聞紙やキッチンペーパーで包み、風通しのよい冷暗所で保存しましょう。暑い時期は、ビニール袋に入れて野菜室に入れると日持ちします。ただ、水分が多いので、一般的なじゃがいもより日持ちしません。なるべくはやめに使い切るようにしてください。

【パリッと香ばしい皮もおいしく食べよう】

新じゃがは皮が薄く、やわらかいので、皮つきのまま調理しやすいのが特徴です。皮つきのまま調理するときは、たわしやブラシなどで軽く表面をこすり、土や汚れを落としてから使いましょう。
一般的なじゃがいもにもいえることですが、芽の部分にはソラニンやチャコニンという毒素が多く含まれています。これらを多く含むじゃがいもをたくさん食べると、吐き気や嘔吐、下痢、頭痛などの症状を引き起こす恐れがあります。必ず芽はしっかり取り除くようにしましょう。
新じゃがは水分が多いので加熱しても煮崩れしにくい反面、味が中までしみ込みにくいので、肉じゃがやカレーなどの煮込み料理にはあまり向いていません。
また、でんぷん質も少ないのでホクホクを楽しみたいコロッケやポテトサラダにも向きません。
新じゃがのおいしさを最大限にいかすのであれば、丸ごと揚げたり、茹でたりしてから濃い味のものと合わせるのがおすすめです。千切りにしてサッと茹で、サラダにするとシャキシャキの食感が楽しめます。


この時期にしか味わえない「新じゃが」。皮ごと調理し、おいしくいただきましょう。

Text by まち/食育インストラクター

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