世界最古の農作物!?今がおいしい「そら豆」

世界最古の農作物!?今がおいしい「そら豆」

数々の古い遺跡から出土されているそら豆は、世界最古の農作物のひとつと言われています。鮮やかな緑色とふっくらとした豆が特徴で、初夏を代表する野菜です。

【そら豆の歴史】

さやが天に向けて実ることから「空豆」、蚕が作る繭の形に似ていることから「蚕豆」と書くこともあるそら豆。日本には奈良時代にインドの僧によって中国から持ち込まれたと言われています。はじめて文献に登場するのは江戸時代になってからで、明治時代になると欧米の品種が導入され、本格的に栽培が行われるようになりました。地域によって少し異なりますが、関東では4~6月に旬をむかえ、出始めの時期は、水分を含んだ瑞々しい豆の味わい名残の時期になると水分が減り、ホックリとした豆の味が楽しめます。

【そら豆は鮮度が命!】

「おいしいのは3日だけ」と言われるくらい、鮮度が落ちるのが早いそら豆。
購入するときは、さやつきのものを選び、出来るだけその日のうちに食べるようにしましょう。さや全体に産毛がありツヤのあるもの、鮮やかな緑色で外皮からみて豆の粒がそろっているものが良品です。茹でるときにさやから取り出し、豆に切り込みを入れて1%の塩と酒(少々)を加えた湯で、2~3分少しかために茹でます。食べきらないものは、冷凍保存も可能です。

【そら豆のさまざまな利用法】

そら豆は茹でたり、焼いたりして食べるだけでなく、さまざまなものに利用されています。中国料理に欠かせない「豆板醤」もそのひとつ、そら豆に唐辛子や塩などを加え発酵・熟成させて作られます。このほかにも、大豆の代用品としてそら豆を使ったみそやしょうゆなどもあります。
香川県の郷土料理のひとつでもある「しょうゆ豆」やおつまみやおやつで食べられるフライビーンズ(いかり豆)もそら豆が使われています。


新鮮なものが手に入ったら、さやつきのままグリル入れ、焦げめがつくまでじっくり焼いて食べるのもおすすめです。蒸し焼き状態になることで豆の甘さが増し、茹でたものとはまた違う味を楽しむことが出来ますよ。

Text by まち/食育インストラクター
 

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