この料理はどこの生まれ?郷土料理をご紹介!ブイヤベース編

この料理はどこの生まれ?郷土料理をご紹介!ブイヤベース編

HATTORI DINERでは様々なレシピを掲載しています。今回から不定期で、掲載レシピの中から郷土料理の歴史をテーマに、そのルーツやエピソードをご紹介します! 今回はフランスのプロヴァンス地方を代表する郷土料理、ブイヤベースについてご紹介します。

【「ブイヤベース」とはどんな料理なの?】

ブイヤベースは世界三大スープに数えられる、伝統的な汁物料理のひとつです。
日本では鍋物のような扱いで、入れる食材も自由自在ですが、本家プロヴァンスのマルセイユ市では勝手が違うようです。なんと、公式でブイヤベース憲章が定められ、伝統的な作り方と食材、サービス方法までしっかりと決められているのです!
とはいえ、ブイヤベースは王侯貴族のための特別な料理ではなく、日本で言うところの漁師飯が発祥なのだそう。憲章にあるブイヤベースは、アレンジを加えて元の料理からかけ離れたものばかりになってしまうことを危惧して定められたもののようです。
地元マルセイユで獲れた新鮮な魚介をつかって作られるものを、きちんとサービスしてもらいながら、時間をかけてゆっくり食べてほしい。ブイヤベース憲章には、そんな地元の願いを感じられますね。

【正式には、エビは入れてはいけない!?】

日本で現在食べられているブイヤベースはエビや貝、イカなどをふんだんに使ったものがほとんど。
しかし、これらは憲章では入れてはいけないものに挙げられているので、伝統的なものからアレンジされているタイプになります。伝統的なレシピにこだわって作る場合は、スープの取り方も、地中海産の小魚から煮出す必要があるので、家庭で実践するのはかなりハードルの高いレシピだといえそうですね。


普段美味しく食べる料理に、正式である、本物であるという考え方はかたすぎるかもしれません。
しかし、ブイヤベースという名前には、多くの歴史と伝統を守りたいとする願いもあるのだと覚えておくと、少し違った味わいになるかもしれませんよ☆

Text by はむこ/食育インストラクター
 

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