「はまぐり」にぎゅっと詰まった栄養素のお話

「はまぐり」にぎゅっと詰まった栄養素のお話

女の子の健やかな成長を願う、ひな祭り(桃の節句)のお祝いには、様々な行事食が登場します。その中でも重要なのが、はまぐりのお吸い物。女性の将来の幸せを願っていただきます。 実は、はまぐりは行事の縁起物というだけではなく、女性にとって嬉しい栄養素が詰まっています!

【はまぐりの嬉しい効能】

はまぐりは悪性貧血を予防し、「造血のビタミン」とも呼ばれるビタミンB12が豊富な食品です。
ビタミンB12は植物性の食品にはほとんど含まれておらず、肉や魚などから摂る必要があります。これらの食品には脂肪が多く、カロリーが高めの部位がありますが、はまぐりは脂肪が少なくヘルシーなので、太るのを気にせずに食べられるのも嬉しいポイントです。
その他にも、魚介類全般に多いタウリンや亜鉛など、代謝に関わる栄養素も含むので、肌や髪をきれいに保つためにも役立ちます。
ひな祭りにはまぐりを食べるのは、縁起を担ぐだけでなく、健康にも美容にも効果が期待でき、理にかなっているといえます。しかし、はまぐりだけで一食分の栄養素を補えるほどではないので、他の食品と組み合わせて、一食全体の栄養バランスを整えることを意識するとよいですね。

【はまぐりのおすすめ調理法】

はまぐりを調理する時におすすめなのが、スープや鍋ものなど、汁ごと食べられる料理です。
水溶性のビタミンB12がスープに溶け出すので、栄養を無駄にすることなく食べられます。それ以外にも、はまぐりにたっぷり入ったグルタミン酸やコハク酸などのうま味成分がスープの味に深みを増して、格段に美味しく仕上がるのです!

【春先から初夏にかけておいしくなる!】

ちなみに、ひな祭りのイメージが強いことから、はまぐりの旬は3月ごろだとイメージされがちですが、実は一番美味しくなるのは初夏頃です。産卵期を前に身を太らせようとするため、粒が大きくなり・うま味も増していくのだそう。
産卵時期は産地ごとの気候により若干変動があるので、具体的に何月が旬、というよりは、春先から初夏までの期間は、美味しいはまぐりに出会える時期だと覚えておくと良いですね。


栄養があり、うま味たっぷりのはまぐり。3月以降のこれからが、一番美味しい時期です。ひな祭りの行事食だけではなく、普段の食事でもはまぐりを活用してみてはいかがでしょう。

Text by はむこ/食育インストラクター

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