食べていたのは花だった!?イチジクについて

食べていたのは花だった!?イチジクについて

ドライフルーツやジャムで目にすることの多いイチジク。ギリシャ神話や旧約聖書にも登場し、歴史のある果物です。今回はそんなイチジクのお話です。

【なぜ漢字で「無花果」と書くの?】

漢字で「無花果」と書くため、花がないと思われがちですが、花はちゃんとあります。
イチジクを割ると赤いつぶつぶがたくさんありますが、あれが花なんです!
つまり、見た目は花が咲かずにいきなり実がなるように見えるので、このような名前が付けられたようです。

【イチジクの栄養】

イチジクの栄養は、不老不死の果物といわれるほど高いのが特徴です。

●ペクチン
食物繊維の一つで、整腸作用があり便秘予防に働くほか、血糖値の上昇を抑え、生活習慣病の予防にも効果が期待できます。

●アントシアニン
イチジクにはアントシアニンが豊富に含まれています。ポリフェノールの一種で強い抗酸化作用があり、動脈硬化や老化防止効果がんの予防効果・視力回復効果などがあります。

●フィシン
イチジクに見られる白い乳液状のものは、フィシンと呼ばれるたんぱく質分解酵素で、消化促進効果があります。食後のデザートに食べると効果的です。

●鉄分
鉄は赤血球のヘモグロビンの構成成分で、貧血の予防効果があります。また、ヘモグロビンは酸素と結びつきやすい性質があり、全身に酸素を運ぶ役割をしています。

【イチジクの皮は食べられる!?】

皆さんはイチジクの皮をむいて食べていませんか?
もちろん皮をむいて、そのまま食べたり、ジュースにしてもおいしくいただけます。でも、イチジクの実と皮の間には栄養がたっぷり詰まっています。日本イチジクは少し皮がかたいので、そのまま食べる場合は、皮がやわらかい西洋イチジクの方がおすすめです。

<皮つきでの食べ方>
●煮る
皮つきのイチジクの食べ方で一番のおすすめは煮ることです。皮がついているので形崩れも防げますし、かたい皮もやわらかくなります。砂糖を入れてジャムにしたり、コンポートにするのもおすすめです。
●焼く
丸ごと焼くと皮がパリパリと香ばしくなります。半割にして焼くとやわらかで甘くなります。

【日本で作られている品種】

イチジクの品種は6月中旬から7月中旬に収穫できる「夏果専用種」と8月中旬から10月にとれる「秋果専用種」、夏と秋両シーズンの「兼用種」があります。
日本でよく作られている品種は「桝井ドーフィン」と「蓬莱柿(ほうらいし)」です。


いかがでしたか?
煮たり焼いたり、様々な食べ方ができるイチジク。ぜひ食べてみてください!

Text by あお/食育インストラクター

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