
普段であれば、忘年会や新年会で飲み疲れや食べ疲れになりやすいこの季節。昨年から続くコロナウイルスの影響もあり、忘年会や新年会を見合わせたという方がほとんどだと思います。しかし、外で食事する機会が減っても、お家でおせち料理やごちそうをついつい食べ過ぎ、胃腸の調子がなかなか戻らない・・・。という人はいませんか?そんなときにおすすめの食材、「れんこん」のお話です。
【縁起物としても活躍!れんこんの歴史】
れんこんは、「見通しがきく」としてお正月やお祝いの席に昔から欠かせない、縁起のよい野菜です。漢字では「蓮根」と書きますが、実際に私たちが食べているのは、根ではなく、地下茎(ちかけい)と呼ばれる茎が膨らんだ部分です。
縄文・弥生時代にはすでにあったとされ、しばらくは観賞用として楽しまれていましたが、平安時代になると、食用として使われるようになっていきました。明治時代には、中国からの品種を改良し、現在広く出回っているれんこんが作られるようになりました。
【れんこんの嬉しい効果】
れんこんは風邪予防や肌荒れ、ストレス解消などに効果のあるビタミンCが豊富です。本来、熱に弱いビタミンCですが、れんこんのビタミンCはでんぷんに守られているため損失しにくいのが嬉しいところ。
ほかにも、高血圧予防に期待できるカリウムや便秘の予防・改善に効く食物繊維も含まれています。また、れんこんをカットしたときに糸を引くのは粘り成分によるもので、胃の粘膜を丈夫にしてくれます。
れんこんは揚げ物や煮物、炒め物、さまざまな料理と相性抜群ですが、疲れた胃におすすめの食べ方は、すりおろしれんこんを使ったスープです。
和・洋・中お好みの出汁に、おろしたれんこんを加えると、でんぷんの力でトロっとした仕上がりになります。
胃を休めるだけでなく、体を温めてくれるので、寒いこの時期にもぴったりです。
Text by まち/食育インストラクター
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