
太陽の光をたっぷり浴びたグリーンアスパラガスは、まっすぐ伸びたその見た目と鮮やかな緑色、そして瑞々しい食感が特徴の野菜です。
【アスパラガスの歴史】
アスパラは、南ヨーロッパからロシア南部が原産の野菜です。紀元前200年ころには、ギリシャやローマで栽培されていたほど歴史は古く、食用のほか、薬としても利用されていました。日本には江戸時代に伝えられましたが、当時は主に観賞用として用いられることが多く、本格的に栽培されるようになったのは大正時代からです。
現在、北海道や長野県、佐賀県などで多く作られ、4~6月に旬を迎えます。
【グリーンアスパラとホワイトアスパラの違いとは?】
よく見かけるグリーンアスパラのほかに、ホワイトアスパラもありますが、この違いをご存知ですか?品種が違うと思いがちですが、実は栽培の方法が異なるのです。グリーンアスパラは日光に当てて育てるのに対し、ホワイトアスパラは芽が出るタイミングで土を盛り、日光に当てずに育てるため、葉緑素が作られず、白いまま成長して行きます。
ほかに、ポリフェノールの一種であるアントシアニンを多く含む「紫アスパラガス」や長さが10cm程度の「ミニアスパラガス」などもあります。
【アスパラガスの選び方と保存方法】
穂先がしまっているもの、根元までハリがあり、切り口が瑞々しいものが新鮮です。鮮やかな色をしていて、太くまっすぐ伸びているものを選ぶとよいでしょう。保存する場合には、乾燥しないようにラップで包み、冷蔵庫の野菜室に立てて入れてください。また、すぐに食べきれないときには、かために茹でて冷凍保存することも可能です。
【アスパラガスの嬉しい効能】
アミノ酸の一種である「アスパラギン酸」が豊富で、疲労回復に期待できます。そのほか、骨の形成に欠かせない「ビタミンK」や、美肌作りに働く「ビタミンC」、貧血予防に効果がある「葉酸」などのビタミン類も含まれています。また、穂先には「ルチン」が多く含まれ、血管を丈夫にする作用があります。おいしいだけでなく、体によい栄養素が詰まった今が旬のアスパラガス。和洋中、どんな料理とも相性がよいので、おいしいこの季節に味わいつくしましょう。
Text by まち/食育インストラクター
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