ハレの日・ケの日の食事とは

ハレの日・ケの日の食事とは

ハレの日・ケの日とはいったいなんでしょうか。 今回は「ハレ」と「ケ」についてご紹介します。

【ハレとケ】

「ハレ」は、「晴れ」と書き、年中行事やお祭りといった、特別な行事などを行う非日常的な日の事をいいます。
日本人は、昔から自然にあるものに神の存在を感じ、それらを「八百万(やおろず)の神」として大切にしていました。身近に起こる良い事も、悪い事も全て神様によるものという考え方です。そのたびに神様への感謝の気持ちや怒りを鎮めてもらうための祭りや行事を催し、祭ってきました。
このハレの日に着る衣装を「晴れ着」といったり、何か大きなことを成し遂げようとする時の姿を「晴れ姿」というのは、このハレの日から来ています。

「ケ」は「褻」と書き、ハレとは対照的で、仕事や学校などに行く日常の事をいいます。
何気ない日常は悪くありませんが、ずーっと続くと、人はいつしかその日常をつまらないと感じるようになります。そのように気力が枯れてくる事を「気枯れ(ケガレ)」といい、気を病む事で精神的に弱くなり、病気に繋がるとされてきました。
そういう時は、非日常であるお祭りや行事で心を休め、美味しいものを食べて元気を取り戻していきました。

ハレとケは単調になりがちな日常に新しい風を吹き込んで、気分を一新する、そんな役割があるのです。

【ハレの日・ケの日の食事】

ハレの日は非日常、ケの日は日常と書きましたが、ハレの日に食べる食事とは、ずばり「行事食」の事を指します。
行事食とは、正月の「おせち料理」をはじめ、桃の節句の「ちらし寿司」やお花見などに持っていく「お花見弁当」なども当てはまるでしょう。また、お誕生日にいただく特別な料理やケーキもハレの日の食事ですね。
たまにある、特別でみんなの気持ちが楽しくなるハレの日の食事は、何気ないケの日の日常食があるからこそです。
日頃、バランスの良い食事を心がけ、行事の時には美味しい食事を楽しむのが、私たちの生活にメリハリをつけてくれるのです。


現代社会は核家族化が進み、なかなか大勢で集まる機会もないかもしれませんが、
家族や親戚、気心の知れた仲間との楽しいひとときのために、日々の生活を健康に過ごしたいですね。

Text by さゆり/食育インストラクター
 

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