冬の味覚 カニ

寒くなるとおいしくなるカニは冬の風物詩ともいえる食材のひとつです。 今回は、そんなカニについてご紹介します。

【カニ】

カニは堅い甲羅に覆われた、甲殻類の中の節足動物に分類されます。
日本近海だけでも1000種近いカニが生息しているといわれていますが、食用として食べられているのは、ズワイガニやタラバガニ・毛ガニ・ワタリガニなど、わずか数種類しかいません。
カニは、傷みやすいため生きている状態だと、大変高値で取引されています。一般的には茹でた状態や、生のものを素早く冷凍した商品が流通しています。
以下に、主に流通しているカニの特徴をまとめてみました。

〇ズワイガニ
ズワイガニは取れる産地によって、「松葉ガニ」や「越前ガニ」などと呼ばれていますが、これらは全てオスのカニの名称です。
メスは「香箱ガニ」や「セイコガ二」などの名称で親しまれています。
身はしっかりと詰まっていて、味わい深いカニです。
「ベニズワイガニ」というカニも出回っていますが、こちらはズワイガニの近種で、肉質はズワイガニと比べると水分が多く柔らかいです。しかも、甘みが強く、カニ味噌も詰まっていて、ズワイガニと比べて価格もお手頃なので、試してみるのもおすすめです。

〇タラバガニ
タラの漁場によくいることからこの名前がついたカニで、「キングクラブ」とも呼ばれます。カニの中でもヤドカリに近い種で、カニ味噌はほとんどありません。
ぎっしりと詰まった身は濃厚でボリューム満点です。蒸したり焼いたりしていただくと、絶品です。

〇毛ガニ
毛ガニはほかのカニと違って細かい毛がたくさんついているカニです。
身はしっかりと詰まり、コクもあるのですが、ほかのカニと比べると脚が短いため、一匹から取れる身の量は少なめです。しかし、毛ガニのみそはカニの中でも一番美味しいとされているので、ぜひこのカニ味噌を堪能してみてください。蒸すよりも、茹でたほうが美味しくいただけます。

〇ワタリガニ
「ガザミ」とも呼ばれ、以前は国内どこでも獲ることが出来るといわれていましたが、近年では中々その姿を見ることが出来なくなった高級食材です。
滑らかな肉質はほかのカニにはない舌触りで、味はズワイガニや毛ガニにも劣らない上品な甘みがあります。味噌なども美味しいので、お店で見かけたときはぜひ食べてみてください。茹でるほか、味噌汁も絶品です。

【栄養】

カニは、低エネルギー、高たんぱく質で、高血圧予防などに役立つタウリン疲労を回復したり、肌の調子を整えたりするビタミンB群などが豊富です。
また、味覚を正常に保つ働きがある亜鉛も含むので、気になる方は召し上がってみてください。


いかがでしたか。
安い食材ではありませんが、手に入ったときはぜひその美味しさを堪能してみてくださいね。

Text by さゆり/食育インストラクター
 

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