魚を食べよう!

世界的に魚食が注目される中、日本では魚離れが加速しています。

【年々減少傾向にある魚食】

農林水産省が公表した令和3年度の水産白書によると、1人当たりの魚介類の年間消費量は平成13(2001)年度の40.2kgをピークに減少傾向にあり、令和2(2020)年度には、23.4kgで過去最低となりました。
一方、肉類の1人当たりの年間消費量は増加傾向にあり、平成23(2011)年度に初めて食用魚介類の消費量は肉類消費量を下回り、その後格差が拡大しています。
農林水産省「食料・農業及び水産業に関する意識・意向調査」によれば、魚介類を食べる頻度を増やしたいと考えている人は7割近くいます。決して魚介類の人気が衰えているわけではないことがわかりますね。
魚離れの要因としては、価格が割高である、調理の手間がかかる、ライフスタイルの変化などがあげられます。和食文化に欠かせない魚食。廃れさせないためにも、日々の食事にすすんで取り入れましょう。

【健康を維持するために必要な栄養素がいっぱい】

魚介類には、良質なたんぱく質をはじめ、DHAやIPA(EPA)などの不飽和脂肪酸が豊富に含まれています。
不飽和脂肪酸は体内で合成できないため、食べ物から摂取する必要があります。動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほか、LDLコレステロールを減らすなど様々な効果が期待されています。ただし、熱や光、空気で酸化しやすいため、こられの効果を期待するのであれば、刺身や寿司など生食できるものがおすすめです。
その他、ビタミンD、ビタミンE、 B12などのビタミンやカリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルも含まれています


「魚をさばいて調理するのはハードルが高い」という方は、刺身や干物、缶詰など食卓に取り入れやすいものからはじめてみましょう。
魚を多く食べるほど、心筋梗塞になりにくいなどの研究結果もあり、私たちの健康維持に役立つことが明らかになっています。
少しでも魚を食べる回数を増やしていけるとよいですね。

Text by くまこ/食育インストラクター
 

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