ミネラルの宝庫!「わかめ」

ミネラルの宝庫!「わかめ」

味噌汁の具、酢の物など日本人にとっては身近な食材、「わかめ」。 一年中購入することができますが、3月~5月の春が旬です。

【旬の生わかめは格別!】

旬の生わかめの香りと味は格別。ただ保存が利かないため、市場に出回っているのは、生わかめを湯通しし冷やして塩をまぶした「塩蔵わかめ」や、湯通し塩蔵わかめを塩抜きし、熱風で乾燥させてひと口大にカットした「カットわかめ」がほとんどです。
岩手県、宮城県(三陸)、神奈川県(三浦)、徳島県(鳴門)が主な産地で、特に潮の流れが激しい南部わかめや鳴門わかめが有名です。

【わかめはどうやって生まれるの?】

わかめや昆布などの海藻は、胞子という細胞から生まれます。
胞子が海中に飛び出して岩につき、オスとメスの配偶体に分かれ、やがてオスの配偶体からは精子が、メスからは卵が出されて受精します。そこから芽が出て海藻になります。このような海藻の命のサイクルがわかることによって、養殖を行うことができるようになりました。

【気になる栄養は?】

わかめには、ヨウ素、カルシウム、カリウムなどのミネラルや食物繊維が豊富に含まれています。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの構成成分となり、髪や爪、肌を美しく保つほか、体内の代謝を活発にして成長期の発育を促します。
カルシウムは骨や歯を丈夫にし、骨粗しょう症を予防し、カリウムは筋肉を正常に保ったり、むくみの予防・改善に効果的です。
そして、わかめの独特なぬめりは水溶性食物繊維の「アルギン酸」や「フコイダン」によるもの。アルギン酸は、体内の余分のコレステロールやナトリウムを体外へ排出する働きがあり、糖尿病や動脈硬化、高血圧の予防に効果があります。フコイダンには、抗酸化作用があり、免疫力を高めたり、ウイルスの増殖を抑える働きがあります。

【栄養を効率よく摂取するためには?】

ヨウ素は、油と一緒にとると体内への吸収率がアップするため、油で炒めたり、スープにごま油を加えるよいでしょう。また、カルシウムと酢を合わせるとカルシウムの吸収を高めるので、酢の物や酢味噌和えにして食べるのもおすすめです。


最近ではおやつやおつまみ感覚で食べられる乾燥わかめも多く販売されています。食べ過ぎると、胃の中で乾燥わかめが水分を含んでふくらみ、胃痛が発生したり、吐き気などを催したり、またヨウ素を多く含むことで、甲状腺異常を起こす場合もあるので注意しましょう。

Text by くまこ/食育インストラクター
 

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