海のミルクと呼ばれるカキ

海のミルクと呼ばれるカキ

濃厚な旨味を持ち、「海のミルク」とも呼ばれるほどクリーミーな味わいのカキ。今回はそんなカキについてのお話です。

【名前の由来】

漢字で書くと「牡蠣」ですが、この名前の由来は海の岩にくっついた貝を「かきおとす」から「カキ」という説や殻を欠き砕いて取るというところから「カキ」となったという説などカキの殻を取るための動作から、この名前がついたといわれています。

【岩ガキと真ガキの違い】

●岩ガキ
岩ガキの旬は夏で、真ガキに比べると大きさも厚みもあり、ジューシーな味が特徴的です。
石川県、秋田県などが産地として挙げられます。また岩ガキには「天然もの」と「養殖もの」が存在するのも特徴の一つです。

●真ガキ
真ガキの旬は冬
で、岩ガキに比べると小ぶりですが、旨味が凝縮されたクリーミーな味わいが特徴的です。
宮城県や広島県などが有名な産地として挙げられます。また、真ガキは「養殖もの」がほとんどで1年から3年かけて育ちます。

【うれしい効能】

カキには亜鉛が豊富に含まれています。これは皮膚や骨、内臓の材料になるミネラルの一種です。たんぱく質の合成に関わる酵素の材料にもなるので、十分に摂取していると、新陳代謝が良くなり、免疫力も上がります。皮膚や髪・爪のターンオーバーを促したり、味覚を正常に保つ働きもあります。
また鉄分も多く含まれていて、主な働きは全身に酸素を運搬することです。また、学習能力の低下や貧血を予防する効果が期待できます。
そのほか、疲労回復効果があるタウリンや赤血球の生成に不可欠なビタミンB12など栄養豊富な食材です。

【新鮮なものでも食中毒!?】

新鮮なものであれば生で食べても食中毒にならないと思っていませんか?カキは新鮮なものでも生で食べると食中毒になる可能性があります。
カキはスーパーなどで「生食用」や「加熱用」とパッケージに書かれて販売されていますよね。

「生食用」として売られているものは、食品衛生法に基づき、
・海中の大腸菌数が定められた基準を満たした海域で採取されたもの、あるいは同等の基準を満たした海水または人工塩水で浄化したもの
・洗浄殺菌した器具を用いて衛生的な場所で加工したもの


などの基準を満たしたものです。
もちろん、加熱用のカキも衛生管理はしっかりとされていますが、生で食べる場合は生食用として販売されているものを購入し、加熱用のカキの生食は避け、中心温度90℃、90秒以上の加熱をしましょう。


いかがでしたか?
食中毒に気を付けて美味しいカキを食べて下さいね!

Text by あお/食育インストラクター
 

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