つらい貧血症状を改善するには

つらい貧血症状を改善するには

貧血にはいくつか種類がありますが、一番多いのが鉄欠乏性貧血です。 鉄欠乏性貧血は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビン(鉄とたんぱく質が結びついたもの)の鉄分が不足して数が減ったり小さくなってしまい、十分な量の酸素を体中に届けられなくなった状態です。ゆっくり進行していく事も多いので、健康診断などで指摘され、初めて自覚する方も少なくありません。この貧血は妊娠期や月経中の女性に多い不調のひとつですが、実は成長期の子どもや食事量が減ってしまう高齢者も注意が必要です。

【不足するとどうなるの?】

体内の鉄が不足すると、立ち眩みやだるさ・動悸・頭痛のほか、何となくやる気が出ないなど、日常生活に支障が出る事もあります。鉄は、髪の毛や爪などを作っている成分でもあるので、髪がパサつく・爪が反ってしまう場合もあります。

【症状改善に効果的な栄養素】 

鉄欠乏性貧血は体内の鉄分が不足しているため、それを補う必要があります。
しかし、鉄は体内で生成することが出来ないので、食事などから摂っていきます。
鉄には、「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、ヘム鉄はレバーや赤身の肉、魚介類といった動物性食品に多く、ヘモグロビンやミオグロビンが基になっています。
非ヘム鉄は小松菜やひじき・納豆のような植物性食品のほか、卵・乳製品などに含まれます。

【効率良く摂取するには】

鉄は、体内での吸収率があまり高くないため、継続的に摂っていく事が大切です。
ヘム鉄は非ヘム鉄と比べると体内での吸収率は比較的高めですが、たんぱく質と一緒に摂る事で、さらに吸収率を上げる事が出来ます。
非ヘム鉄はヘム鉄と比べると吸収率は劣りますが、ビタミンCと一緒に摂る事で吸収しやすい形へと変えてくれるので、ビタミンCを含む食材と一緒に調理する・かんきつ類などを食後のデザートとしていただくのもおすすめです。


出てくる症状は、鉄欠乏性貧血以外でも起こるので、つらい症状などが続いて体調に不安を感じる時は、無理をせず医師に相談してくださいね。

Text by さゆり/食育インストラクター
 

関連レシピ

カテゴリ