
さわやかな香りと風味で、日本料理に欠かせない「三つ葉」。 料理のアクセントだけでなく、サラダやお浸し、かき揚げなど、様々な料理で楽しめます。今回はそんな「三つ葉」についてご紹介します。
【三つ葉とは?】
1本の茎に3つの葉がつくことから「三つ葉」と言い、日本や東南アジアに広く自生するセリ科の香味野菜で「せり三つ葉」とも呼ばれています。日本では野草として古くから食用されてきましたが、本格的に栽培されるようになったのは、江戸時代以降のようです。
【三つ葉の種類は?】
大きく3つに分けられます。■糸三つ葉
根元まで日光に当てて栽培されるので、茎の下部まで緑色をしています。
主に水耕栽培で、根がついたまま出荷され、1年中出回ります。
■根三つ葉
土寄せし遮光して栽培しているので、茎の下部は白く、糸三つ葉よりも風味が強いのが特徴。
根がついたまま出荷され、3~5月が旬です。
■切三つ葉
茎を白くするために日を当てずに柔らかく育て、三つ葉の根元を切ったもの。
関東地方の雑煮に使われ、12~2月が旬です。
【どんな栄養があるの?】
β-カロテンをはじめ、ビタミンCやビタミンK、鉄、カリウムなどが含まれています。特に、糸三つ葉は緑色が濃い分β-カロテンも多めです。
β-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変換され、皮膚や目・のど・鼻などの粘膜の健康を保ち、感染症を予防して免疫力を高めてくれます。
ビタミンCは、コラーゲンの生成に必要不可欠で、シミやそばかすの原因となるメラニン色素の沈着を抑えたり、キメを整え、肌を美白、美肌へと導きます。またビタミンCは、β‐カロテンと一緒に摂ると相乗効果が期待できます。
ビタミンKは、止血作用があるほか、カルシウムを骨に沈着させる働きがあります。鉄は貧血予防に、カリウムは、高血圧やむくみの予防に役立ちます。
その他、三つ葉特有の香りには、食欲増進や神経を休める働きがあるため、ストレス緩和に効果が期待できます。
いかがでしたか?
ちなみに3月28日は語呂合わせから「三つ葉の日」と呼ばれています。
ぜひ、今が旬の三つ葉を様々な料理で味わい、春の訪れを香りで楽しんでください。
Text by くまこ/食育インストラクター
-
カテゴリ