
料理の味を左右する出汁。種類が多く、使用する食材によって相性もあり、何と何が合うのか分からないと思っている方も多いのでは?今回はそんな出汁についてのお話です。
【出汁の種類と特徴】
●かつお出汁代表的な出汁の一つで、深いうま味と香りが特徴です。
かつお出汁は魚介系の出汁のため、野菜との相性が良く、あっさりした味の具材の香りを楽しめるお吸い物や味噌汁などの料理に適しています。
また、かつお節と昆布の合わせ出汁は相乗効果でうま味がぐっとアップします。かつお節の豊かな風味と濃厚さと、昆布のまろやかな甘みとコクが合わさり、料理を引き立てる奥深い味わいになります。鍋や煮物など幅広い料理に使われます。
●昆布出汁
昆布出汁はさっぱりとしているのが特徴です。
炊き込みご飯や煮物・鍋料理などに向いており、素材の味を引き立てます。
昆布は種類が豊富ですがそれぞれ以下のような特徴があります。
・真昆布・・・香りが穏やかで上品な甘みとクセがないうま味。関西地域でよく使われる。
・羅臼昆布・・・出汁は黄味を帯び、濃厚でコク・うま味が強い。「昆布の王様」ともいわれる。
・利尻昆布・・・癖がないが、うま味に広がりがあり、キレがある。京料理でよく使われる。
・日高昆布・・・淡い甘みやうま味はあるものの、あまり広がりはない。繊維が軟らかいため、比較的早く出汁がとれる。
●いりこ(煮干し)出汁
カタクチイワシやマイワシなどのいりこ出汁は、強い味と香りが特徴です。
頭と内臓などの部位を取り除いて出汁をとると雑味が抑えられます。また、煮干しの風味が味噌に負けず、コクを出すことができるので、お味噌汁にピッタリです。
●あご出汁
あご出汁とは、「トビウオ」を硬く干したものを原料にした、九州地方ではおなじみの出汁です。出汁の色は薄い黄金色で、すっきりとした味が特徴です。うどんやおでんなどと相性が良いです。
いかがでしたか?
今回ご紹介できなかった、肉で取った「フォン」や野菜と肉で取った「ブイヨン」など日本だけではなく世界各国で様々な出汁があります。
出汁について知ると料理の幅がグッと広がります。ぜひ今回のお話を参考にしてみて下さいね。
Text by あお/食育インストラクター
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