世界ではあまり食べない!?ごぼう

世界ではあまり食べない!?ごぼう

今回ご紹介する食材は、これから旬を迎える「ごぼう」です。 きんぴらや炊き込みご飯など、和食の様々な料理に登場する「ごぼう」の魅力に迫ります!!

【ごぼうとは】 

ごぼうはユーラシア大陸北部が原産で平安時代に中国から薬草として伝来したといわれるキク科の植物です。
実は、ごぼうを食用として積極的に食べている国はあまりなく、日本にもたらした中国でも野菜としてではなく、薬草として利用される事がほとんどだそうです。
一年中出回っているごぼうですが、旬は晩秋から冬にかけてと春先で、初夏には新ごぼうが出回ります

【ごぼうの品種】

ひと口にごぼうといっても、実は地域によって様々な品種があります。
代表的な品種をいくつかご紹介します。

〇滝野川ごぼう
長根品種のごぼうの代表格で、多くの品種の基となったとされています。
直径2~3cmで、長さは1m以上になるものもあります。

〇大浦ごぼう
短根品種で千葉県大浦地区の伝統野菜です。
直径は10cmにもなり、内部の空洞に詰め物をし、煮込んだりします。
成田山新勝寺の精進料理の食材としても有名です。

〇堀川ごぼう
短根品種で京都の伝統野菜です。
直径が5~8cmと太く、先端が枝分かれするのが特徴です。
こちらも中に詰め物をして料理されたりします。

〇サルシフィ
日本のごぼうとは種類が異なりますが、ヨーロッパでは西洋ごぼうともいわれ、食用にされています。
サルシフィは、ごぼう特有の土っぽい香りはなく、ほのかに牡蠣のような香りがする事から、「オイスタープラント」とも呼ばれています。

 【ごぼうの栄養】

諸外国ではほとんど食べる事がないごぼうですが、実は様々な栄養が含まれています。
ごぼうは水溶性食物繊維のイヌリンや不溶性食物繊維のセルロースなどを豊富に含みます。これらの食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整える、便のカサを増して便通を良くする働きがあります。腸内環境を整える事は、体全体の調子を整える事にも繋がるので、とても大切です。
そのほかの栄養としては、摂り過ぎたナトリウムを体外に出す事で高血圧を予防する効果があるカリウム骨や歯、筋肉を維持する時に必要なカルシウムを含みます。
また、ごぼうの皮の近くには強い抗酸化作用のあるポリフェノール類が多いので、使用する時は皮をむかずにたわし等でこするか、包丁の背で軽くこそげて調理する事をおススメします。


いかがでしたか。
何気なく食べていたごぼうですが、日本以外ではあまり食べる習慣がないというのは驚きですね。
栄養豊富なごぼうを食べて、体の調子を整えましょう!

Text by さゆり/食育インストラクター
 

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