調味料の知識を高めよう!ケチャップ編

調味料の知識を高めよう!ケチャップ編

普段何気なく使っている調味料。料理を作るなら、それぞれの特徴について知っておくとグッと美味しくなり、スキルアップにも繋がります! 今回はオムレツに欠かせない、ケチャップについてのお話です。

【ケチャップとは?】

まず、ケチャップとはソースの名前のこと。起源は中国で作られた魚醤とされ、それが東南アジアに広まり、後の植民地時代にイギリスを始めとするヨーロッパに持ち込まれました。この時、果実や木の実などでも作られるようになり、元の形からアレンジされました。イギリスではマッシュルームで作るタイプが生まれ、現在でもマッシュルームケチャップが流通しています。
その後、ケチャップがアメリカに伝わると、ついに私たちになじみ深いトマトケチャップが生まれました。今ではケチャップといえばトマトと思われるほど主流で、世界各地で普及しています。

日本でトマトケチャップが使われるようになったのは明治以降、洋食文化が花開いてから。トマトそのものは江戸期には伝わっていましたが、鮮やかな赤い実をつけるトマトはしばしば毒が含まれていると誤解され(※実際、茎や葉の部分は有毒でした)、主な用途は観賞用でした。西洋人が多く住む都市では食べられていたといわれていますが、ごく限られた一部の地域だけのことでした。

そして、洋食が一般化した現代では、ケチャップは多くの家庭で常備している調味料の一つになりました。
現在の日本でトマトケチャップとして流通しているものは、JAS規格で原材料などがある程度定められています。
簡単にまとめると、濃縮トマトを主に使用し、食塩・香辛料・食酢・砂糖類・玉ねぎもしくはにんにく・酸味料・調味料(アミノ酸など)・糊料(着色料は含まない)…などを使用した調味料となります。
このため「トマトケチャップ」として販売されているものは、甘さや酸味・スパイシーさなどで味付けの差別化がされています。野菜や果物入りの場合は、トマトケチャップの表記ではなく、「ケチャップ」とのみ書かれている商品が多いので、商品を選ぶ時の豆知識として覚えておくと良いかもしれません。
また、ケチャップは調味されたソースであることが前提なので、塩分などが含まれている点は要注意なポイントです。トマトの代用品として野菜に数えるのではなく、あくまでも味付けの際に使う調味料の一つであることは、忘れないようにしましょう。


洋食と共に定番の味になったトマトケチャップ。トマトの風味とうま味が加わる定番の調味料として、上手に使っていきたいですね☆

Text by はむこ/食育インストラクター
 

関連レシピ

カテゴリ