「和ハーブ」と呼ばれるしその魅力

「和ハーブ」と呼ばれるしその魅力

爽やかな香りで、薬味や刺身のつまとしておなじみの「しそ」。 今回は和ハーブと呼ばれるしそについてご紹介します。

【しその種類は?】

大きく分けて「赤じそ」と「青じそ」の2種類があります。漢字で書くと「紫蘇」。本来は赤じそのことを指し、青じそ(大葉)は変種したものだと考えられています。
青じそはハウス栽培が多いため通年出回っていますが、旬は6月~9月です。
一方、赤じその旬は6月~7月の初夏で、梅干しを漬ける時期に出回ります。

【赤じその赤い色は?】

赤じその赤い色は、色素成分「アントシアニン」によるものです。
アントシアニンはポリフェノールの一種で、目の健康を維持する作用や抗酸化作用が期待できます。また、アントシアニンは酸と反応すると鮮やかな赤紫色に発色するため、これを生かして梅干しや紅ショウガ、柴漬けなどの色付けに利用されています。
青じそは、そのまま生で食べることが多いですが、赤じそは、梅干しと一緒に漬ける他、ふりかけやジュースなどに加工して食べることがほとんどです。

【しその栄養は?】

青じそには、抗酸化作用のあるβ‐カロテンの含有量がトップクラス
β‐カロテンは脂溶性なので、油と一緒に摂ると吸収率がアップします。その他、成長を促進するビタミンB2、骨や歯を強化するカルシウムなどが含まれています。
また、青じそ・赤じその特有の香り成分ぺリルアルデヒドには、強い防腐作用と殺菌作用があり、食中毒の予防にも一役買ってくれます。さらに、胃液の分泌を促すので、食欲を増進させたり、胃の健康を保つ働きもあります。

【注目!認知症予防効果!?】

しそをはじめ、ローズマリー、スィートバジル、レモンバーム、スペアミントなどのシソ科植物に含まれるポリフェノールの一種「ロスマリン酸」には、抗アレルギーや抗酸化作用、抗炎症作用の他、認知症予防効果があると注目されています。認知症は、脳にアミロイドβが蓄積されることが原因だとされていますが、ロスマリン酸にはこの蓄積を防ぐ作用があるそうです。


いかがでしたか?
暑い日が続き、夏バテ気味の方も多いことでしょう。
そんな時はぜひ、食事に爽やかなしそを取り入れて、元気に夏を乗り切りましょう。

Text by くまこ/食育インストラクター

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