野菜のアク抜き~秋・冬編

野菜のアク抜き~秋・冬編

野菜のアク(灰汁)とは、食材の持つ渋みやえぐみ・臭みのことで、食材の酸化や褐変の原因にもなります。また、アクをそのままにしておくと渋みやえぐみを感じ、料理の味が損なわれる上、濁ってしまい見た目も悪くなってしまいます。 しっかりアク抜きの方法を確認して、美味しい料理に仕上げましょう。 今回は秋・冬の野菜のアクの取り方についてご紹介します。

【秋・冬野菜のアク抜き方法】

●ごぼう
ごぼうの皮にはうまみ成分や栄養分が多く含まれるため、真っ白になるほど厚く皮をむく必要はありません。
流水で土を落とした後、たわしなどでこすると土汚れが簡単に落ちます。切り口を放置しておくと赤茶色に変色してしまうので、切ったら水にひたしましょう
ごぼうを白く仕上げたい場合は、酢水(水に対して酢3~4%)にひたすとよいです。また、水や酢水に長時間ひたすとごぼう本来の風味が失われ、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸やタンニンなどの有効成分も流れ出てしまうので、水の場合は5分、酢水の場合は1~2分を目安にひたすようにしましょう。

●れんこん
切って放置しておくと黒っぽく変色してしまいます。これはポリフェノールの一種タンニンによるもの。ごぼう同様、水や酢水にひたしましょう。タンニンは水溶性なので、長時間ひたさないようにしましょう。
また、れんこんを茹でる時は、お湯に少々酢を加えると白く仕上げることができます。

●さつま芋
さつま芋を切ると白い液が出てきます。これは樹脂の一種ヤラピンで、胃の粘膜を保護したり、腸のぜん動運動を促すなど腸内環境を整える効果があります。
このヤラピンや、さつま芋に含まれるポリフェノールの一種クロロゲン酸、タンニンが黒っぽく変色する原因となるので、10~15分ほど水にひたしましょう
さつま芋をきれいな黄色に仕上げたい場合は、さつま芋を輪切りにした時に、皮から内側に4~5mmのところにある線の内側まで厚めに皮をむくと、アクが出にくくなります。その後水に10~15分ひたしてください。


いかがでしかたか?
アク抜きは少し面倒だなと感じるかもしれませんが、料理の見た目や味がグッと上がるので、ぜひ丁寧に行ってみてください。

Text by くまこ/食育インストラクター

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