通年手に入るにんじんですが、旬は春と秋冬の2回あることをご存じですか? 今が旬の「春にんじん」は、みずみずしい風味とやわらかな食感が魅力です!
【種類は?】
原産地は中央アジアで、日本へは17世紀に中国から伝わったとされ、大きく西洋種と東洋種に分けられます。現在、一般的に出回っているのは西洋種の「五寸にんじん」です。
京都府の「金時にんじん(京にんじん)」や沖縄県の「島にんじん」は東洋種です。
【気になる栄養は?】
なんといってもβ-カロテンが豊富で、大きめのにんじん約1/2本で1日の食事摂取基準の推奨量をまかなえるほど含まれています。β‐カロテンは体内で必要な分だけビタミンAに変換され、皮膚やのどなどの粘膜を正常に保ち、免疫力を高めて感染症などの予防に役立ちます。金時にんじんの赤色はリコペンによるもので、強い抗酸化作用を持ち、がんや心臓病、動脈硬化などの予防効果が期待できます。β‐カロテンとリコペンは脂溶性なので、炒め物や揚げ物、ドレッシングをかけるなど油と一緒に摂ると体内での吸収率が上がります。
その他、にんじんはむくみや高血圧の予防に働くカリウムや、便秘の解消に効果的な食物繊維も豊富に含まれています。
【選び方ポイント】
にんじんのβ-カロテンは、オレンジの色が濃いほど含有量が高いので、全体的に色の濃いものを選びましょう。皮に近いほど豊富に含まれているため、きれいに洗って皮をむかずにそのまま使いたいものです。茎の切り口が小さいものほどかたい芯の部分が少なく、やわらかく甘いです。上部が緑がかったものは、日に当たった証拠で、かたく風味が落ちるので気を付けましょう。【保存方法】
水気をふいてビニール袋に入れて野菜室で保存します。冬場は1本ずつ新聞紙などに包んで冷暗所で保存することもできます。いかがでしたか?
栄養価が高く、鮮やかなオレンジの色がお弁当の彩りにも重宝するにんじん。
ぜひ旬のにんじんを味わってください。
Text by くまこ/食育インストラクター
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