いまではすっかり人気者?トマトの魅力

いまではすっかり人気者?トマトの魅力

今では世界中で愛されているトマト。特にイタリアやスペインなど、地中海沿岸の国の料理には欠かせない野菜です。

【昔は観賞用だった!?】

トマトの原産は南アメリカのアンデス山脈で、新大陸発見まではヨーロッパには存在しない野菜でした。
はじめは毒草の一種だと考えられていて、主に観賞用としてヨーロッパに持ち込まれたという歴史があります。
日本でも当初は鑑賞用として江戸時代に渡来し、明治時代以降に、洋食が食べられるようになってから食用野菜として普及しました。

【トマトの注目すべき栄養素】

そんなトマトですが、現在では味だけではなく、その栄養素も大きな注目を集めています。
真っ赤なトマトの色素成分であるリコペンは強い抗酸化作用を持ち、健康や美容に役立つ効果が期待されています。リコペンは油脂と一緒にとったり、加熱することで吸収率が高まります。良質なオリーブオイルの原産地である地中海沿岸部でトマト料理が愛されているのも、無関係ではないかもしれません。
また、リコペンはトマトの皮の部分に多く含まれているので、健康効果を高めたい場合は皮ごと食べられる調理法にすると効率的です。色素に由来する栄養素なので、生のトマトだけではなく、ホール缶などから取ることができるのも魅力的です。

【トマトにはうま味がいっぱい!】

そのほか、トマトはうま味成分のグルタミン酸やグアニル酸が含まれています。
グルタミン酸は日本人になじみ深い昆布出汁のうま味成分でもあるので、日本料理とも相性抜群。
うま味成分は複数を組み合わせることで味に深みが出て、さらにおいしくなる特徴があるので、鰹出汁や干ししいたけといった食材と組み合わせるのもおすすめです。


トマトは通年出回っていますが、日本では夏が旬の野菜です。
太陽を浴びて真っ赤に熟れた新鮮なトマトは、ぜひ瑞々しいうちに食べたいですね。逆に、旬から外れた冬などは、トマト缶などを利用した煮込み料理などにして食べるのがおすすめです。
一年を通して楽しみ方がある野菜なので、ぜひ有効活用してあげてください。

Text by はむこ/食育インストラクター
 

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